「1分間ジェフ・ベゾス」を読んだ感想
はじめに
「1分間ジェフ・ベゾス(以下本書)」は、西村 克己氏の著作です。
アメリカのAmazon社を創業したジェフ・ベゾス氏について、77のエピソードが紹介されている本です。
今回は、本書を読んだ感想をお伝えしていきます。
もしまだ読んでいない方は、お手に取ってみてください!
感想
まず、心に残った箇所を載せていきます。
サービスの質と速さが成長の決め手になる
Amazonはネット書店としてサービスをスタートさせました。
ベゾスが大切にしていたのは、「顧客サービスの改革に徹底して集中する」ことです。
とにかく顧客速く、サービスの質を上げ続ければ、サービスは口コミで広まっていきます。
「サービスに集中する」ブランドづくり
人間は「よい情報だけ」「悪い情報だけ」「よい情報と悪い情報の両方がある」の3つの中では、「両方がある」ケースを最も信頼するものだ。
自社に都合の良い情報だけを掲載し、都合の悪いレビューなどは隠すようなサービスは、信用されません。
顧客には全て伝わってしまいます。
誠実なサービス運営を目指すべき、と感じました。
「長い目で見直す」発想の技術
トヨタ式では、不良品が出たらすぐに生産ラインを止めて問題を改善する。
生産を止めるのは損に感じられる。
そのため多くの企業は不良品が出てもあとで対処すればいいと考え、ラインを止めない。
ここに間違いの元がある。
長い目で見れば、不良品を見つけたらすぐにライン全体をとめて改善すべき、とベゾスは言います。
ほんの小さな問題であっても、根本から取り除くようにすべきです。
そうしないと、将来的にもっと大きなコストを支払うことになります。
「イノベーション体質になる」進化計画
ベゾスは行動を重視する文化を社内に醸成し、その結果、我々はたくさんのことを試みたし、たくさんの失敗もしましたが、致命的な失敗は避けられた」
たくさんの失敗をしましょう!
小さく失敗することで、致命傷を避けられます。
これは企業文化が大きく関わってきますね。
挑戦する文化が根付いた企業は強い、と言えそうです。
「利益を無視する」競争戦略
たとえば2011年12月期の売上高は481億ドルもあるが、それに対して営業利益率はわずか1・8%にすぎない。
Amazonは、「利益をだせ」と株主に急かされても動じません。
利益より顧客サービスを拡充することを選びます。
それがベゾスの信念だからです。
利益を出すより、チャンスに投資する道を選ぶのです。
そちらの利幅はこちらのチャンス
企業が競争に勝つ戦略は2つある。 1つはブランド力を高めて高い価格で販売し、大きな利益を手にするやり方。
もう1つはコスト競争力を磨き抜き、安く販売しても十分な利益を確保できるようにする方法である。
ジョブスは前者だ。 (中略) ベゾスは少し違う。
2つの方法のいいところをミックスした戦略を取る。
なんとベゾスは「ブランド力を高めて、しかも安く売る」のです!
革新的な製品を作って、それを安く売るわけです。
ベゾスはこのようなやり方を「そちらの利幅はこちらのチャンス」と呼びました。
大きな利幅は、大きな利益を生みますが、欠点もあります。
それは、多くの企業の参入を容易にしてしまう点です。
例えばアップルは、大きな利幅をとったためにサムスンなどの参入を許してしまいました。
ベゾスはアップルの二の舞を避けるため、最小の利益で最高の製品を提供しているのです。
「驚きを与える」商品開発
「ほかの会社が成功するために、ある会社が失敗する必要はない」
他社の優れたサービスは、積極的に自社に取り入れる、というのがAmazon流です。
他社を超えるサービスを作ろう、という考えではないようです。
顧客のサービス品質を高めるためにはどうすべきか、が最重要課題なので、他社を蹴落としてシェアを上げようなどという考えはしません。
とても共感できる思想だと感じます!
読んで思ったこと
「とにかく顧客を第一に考える」という思想は、素直に見習いたいと思いました。
普通の会社は、利益や売上を第一に考えがちです。
しかし、Amazonは全く違います。
利益や売上は二の次で、とにかく顧客に集中します。
結果的に圧倒的なシェアのサービスへと成長しました。
目先の利益を追っていたら、とてもこのような成長は見込めなかったでしょう。
顧客について思いを馳せることが大切、というのは日々忘れないようにしていきたいと感じました。
終わりに
「1分間ジェフ・ベゾス」、とてもいい本でした。
細かく節が分かれているので、サクッと読めます。 (ひとつの節を1分で読むことを想定しているのだと思います)
顧客サービスを一番に、という考え方はすぐに仕事に活かせそうな気がします。
これからの仕事の進め方の指針になると感じました。
みなさまもぜひ本書をお手に取ってみてください。
それでは!